水は0℃になると凍る。そんな常識をくつがえす存在が「過冷却水」です。
つまりは、0度よりも冷えているのに液体のままなんです。過剰に冷やされた状態ですね。
この現象は、水だけで無くその他いろいろな液体でもおこります。
そもそも液体が凍るというのは、動き回っている分子がくっついて停止するということ。核となる不純物だったり、振動などのきっかけがあるとくっつきやすい(結合しやすい)んです。
きっかけを与えないまま、ゆっくり均一に温度を下げていくと、分子がくっつかずに過冷却状態となる場合があります。
過冷却水に衝撃をあたえると、いっきに凍ってしまいます。ペットボトルからコップに注ぐと、注ぐそばからどんどん凍ります。冷凍庫で冷やしていたジュースなどが、コップに注いだら凍ったことがある人もいると思います。
そのペットボトルを叩くと、あっという間に氷になります。
自由研究におすすめの実験!過冷却水の作り方
・用意するもの
冷凍庫(ありますよね)
空の500mlペットボトル
水(できれば精製水)
温度を計るなら温度計
通常の冷蔵庫の冷凍室はマイナス18度となっていますが、マイナス5度程度を選択できる機能があると成功しやすいです。ゆっくりじっくり均等に冷やすのが成功のポイントだからです。温度設定を弱にしたり、冷凍庫のチルドルームでも試してみましょう。
水道水は不純物が多いので失敗しやすいかもしれません。精製水(蒸留水)は薬局などで安く手に入ります。
500mlのペットボトルに精製水を4分の3程度入れます。キャップを締め、冷凍庫へ。均一にじっくりと冷えるように、タオルなどでくるむといいでしょう。保冷効果のあるペットボトルホルダーも試してみましょう。
うまくいけば4~5時間で過冷却水のできあがりです。
コップやお皿に注いでみましょう。このとき、コップやお皿も冷やしておきましょう。
キャップを開けるときの振動で、一気に凍ってしまうこともあるので注意です。
自由研究の実験としては、失敗も大事な検証材料です。
何時間でOKで、何時間でダメだったか、しっかりと記録しましょう。実験の条件を整えるために、冷凍庫に入れる前の水は冷蔵庫で一定の温度に冷やしておくといいでしょう。どうしたら効率よく過冷却水が作れるのかいろいろと試してみて下さい。
また、水以外の液体についても調べてみてもいいでしょう。
蒸留水、水道水、ポカリスエット、アクエリアス、コーラ、麦茶…
見た目が面白い実験なので、できれば動画で撮影することをおすすめします。
ちなみに、英語ではsupercoolingと言いカッコイイです。^^
よくある失敗の原因
誰かがアイスを食べようと冷凍庫を開けてしまわないように気を付けて下さい!できれば冷蔵室も開閉しないほうがいいですね。振動を与えないためです。
ちゃんと家族に伝えて協力してもらいましょう。見張っておくか、張り紙をしておくと安心ですね。どうしても開ける必要がある場合は、振動させないようにゆっくり開閉しましょう。
何本も同時に実験すれば、時間による変化も効率よく調べられます。
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