健康的に体重を増やすには?ガリガリから脱出して太る方法

デブエットは、ダイエットとは逆に、体重を増やしたい人がとにかく太る方法です。猫背で長身でガリガリの人を、筋トレ用語ではハードゲイナーと呼びます。健康的に太るためには、どうすれば良いのでしょうか。
筋肉質な男性の胸

急な体重低下は病気が原因かもしれません

やせた…
ダイエットをしているわけでもないのに、突然の激やせ、いつのまにか痩せていた、なんてことはありませんか?
何らかの病気によるものかもしれません。

糖尿病
太っている人の病気というイメージがある糖尿病。進行すると、食事制限や運動をしているわけでもないのに痩せ始めます。これはかなり進んだ状態なので、一刻も早く適切な治療を。

甲状腺ホルモンの異常
バセドウ病などにより甲状腺機能亢進症になると、たくさん食べているのに太れない、やせの大食いになってしまいます。
アドレナリンが過剰に出ているときのように、心臓のドキドキが速くなります。普通にしているだけでも、運動中のようにエネルギーを消費している状態です。

悪性腫瘍(がん)などの消化器疾患
口の中や食道、胃、大腸などに腫瘍ができたことで、食事が制限されたり、痛みや精神的なショックで食欲が無くなったりすると痩せてしまいます。
食欲があっても、末期の「悪液質」という状態になると急激に痩せてゲッソリとしてしまいます。

ストレス、うつ
精神的・肉体的なストレスが続くと、副交感神経の働きが低下し、食欲がでにくくなります。
うつ病の場合は、何を食べても美味しくない、味がしない、砂利を食べているように感じるといった症状も。 

その他の病気の可能性も
消化不良、下痢、腹痛などは、様々な病気により引きおこされる症状です。体調が悪ければ病院へ行くのはもちろんですが、特に心当たりが無くても、急に痩せだしたら医療機関を受診しましょう。

元からガリガリの理由

遺伝子体重の増減は無いけれど、昔から標準体重に届かない人は、太れない原因があるはずです。

食べても太らない、トレーニングしてもなかなか筋肉が付かない体質の人のことを、ハードゲイナーといいます。
芸能人でいうとアンガールズの田中さんと山根さんがハードゲイナーのイメージですね。

基礎代謝が高い
甲状腺機能亢進症ほどで無いにしろ、体質的に基礎代謝量が人より高いのかもしれません。日本人の16%が持つというβ2アドレナリン受容体遺伝子を保有している人は、保有していない人に比べ1日200kcal基礎代謝が高いことが分かっています。

エネルギーの吸収率が低い
食事で摂取したカロリーが、十分に消化吸収されていないのかもしれません。大食いで有名なギャル曽根さんの場合は、食べたものが胃にとどまらず、すぐに腸、大腸へと移動して、ほとんど消化されないまま排出されてしまいます。このように、胃の弁がゆるい人は吸収率が悪くなります。

摂取カロリーが少ない
そもそもの食べる量が少ないのかもしれません。
一度にたくさん食べられない。無理して食べると吐いてしまう。
食べる量が少ないと、胃が小さくなるというのは迷信ですが、急にたくさん食べろと言われても難しいですよね。

まずは摂取カロリーを増やそう

太るためには、どうしてもカロリーの摂取を増やす必要があります。食べる量を増やすか、吸収効率を上げるしかありませんが、やはり量を増やすのが手っ取り早いです。

食事の回数を増やす
おむすびおかわりをするなど、夕食のボリュームを増やすのもいいですが、少食の人には辛いですよね。一回の量を無理に増やさなくても、食事の回数を増やせばOKです。1日のトータルの摂取カロリーを増やすことをイメージしましょう。相撲取りが1日2食と言われているので、回数を減らした方が太ると思われがちですが、力士はそもそも食べる量が多いですし、間食も自由です。私たちは無理せず回数を増やしましょう。

効率的にエネルギーを摂取できるのは炭水化物です。糖質制限ダイエットではご飯やパンなどの炭水化物を制限しますが、その逆ですね。
15時と22時ごろに、おにぎりを1つで良いので食べるようにしてください。おにぎりを食べるのが大変なら、バナナにするといいでしょう。できれば22時はがんばっておにぎりを食べてください。夜の食事は脂肪を蓄えやすく、太りやすいからです。おにぎりなら、少し多めにご飯を炊けばいいだけなので、お財布的にも優しいですよね。

消化・吸収を良くしよう
お腹の調子よく噛むことも、消化を助けます。一口で30回噛むのを目標にするといいのですが、咀嚼によって満腹中枢が刺激されて量が食べられなくなってしまうこともあるのでほどほどに。

胃腸が弱い人は、天然素材ビール酵母の「エビオス錠」がおすすめです。医薬品では無く、医薬部外品なのでサプリメントのように気軽に飲めます。そして何より安いので経済的にも負担が少なく続けられます。また、アイスや清涼飲料水などの冷たいもの、お腹を冷やすものをあまり摂取しないように気を付けましょう。

意外と消化が悪いお茶漬け
お茶漬けならサラッと食べられそうだと思った人もいるかもしれませんが、実はお茶漬けは消化があまり良くありません。
お茶の水分で胃液が薄まるというのと、あまり噛まないで食べてしまうというのが主な理由です。お粥やおじやにして、ゆっくり良く噛んで食べるようにした方がいいでしょう。

「飲む点滴」甘酒
飲み物としては、甘酒もおすすめです。飲む点滴と呼ばれ、天然のサプリメントと呼ばれるほどたくさんの栄養素を含んでいます。アミノ酸も豊富なので、筋トレの後などにもおすすめです。
豆乳で割って飲むと、スッキリとして飲みやすくなります。

太りたい人向けのプロテインも
予算に余裕があるなら、プロテインも積極的に飲みましょう。ココア味で美味しいものも増えていますし、ウエイトゲイナー、ウェイトゲインといった糖質を加えて高カロリーにしているプロテインもあります。
できれば、水では無く牛乳で割って飲んでください。牛乳を飲むとお腹が痛くなってしまう人は、豆乳でもいいでしょう。
プロテインを飲む場合は、2回飲めば1000kcal増やすこともできるので、おにぎりなどは食べなくても大丈夫。

酒やタバコはどうする?
日本酒あなたのまわりにも、禁煙してから太ったという人はいませんか?
タバコをやめた結果、食欲がでて、食べる量が増えたというのが主な原因です。喫煙者で太りたいという人は、タバコをやめればたくさん食べられるようになる可能性があります。

お酒に含まれるアルコールは高カロリーですが、エンプティカロリーといってあまり身体に吸収されません。
飲むと食欲がなくなってしまう人は控えた方がいいでしょう。そうでなければ、飲む場合は糖質を含む醸造酒(日本酒、ワイン、ビールなど)を選びましょう。蒸留酒(焼酎、ウィスキー、ブランデーなど)はアルコール度数が高いのでカロリーも高いのですが、糖質を含みません。
おつまみには高カロリーなものが多いので、飲み会などでは積極的に食べるようにしましょう。
ただ、筋肉の成長にとってアルコールは悪影響です。筋トレを行った日だけでもお酒は控えた方がいいでしょう。

脂肪だけでなく筋肉を増やそう

マッチョマンカロリーだけ増やした結果、脂肪だけ増えて不健康な身体になってしまうことも。

食べるだけで無く、しっかり筋トレもして、筋肉を増やすことをおすすめします。

ただし、トレーニングをするのは摂取カロリーを増やしてから。食べる量を増やさずに運動をすれば、当たり前ですがぐんぐんと痩せてしまいます。

回数をこなす筋トレはNG
腕立て伏せを何百回しようが、基本的に筋肉は太くなりません。
それよりも、10回で「これ以上もう無理!」となるような負荷をかけたトレーニングをしましょう。限界まで追い込むことを、「オールアウト」といいます。全部出しきるということですね。

オールアウト後は、筋肉が傷ついています。その筋肉が回復するときに強く大きくなります。筋肉痛になるのは、この筋肉が成長しているときです。しっかり超回復させるために、2~3日は筋肉を休める必要があります。効果的にトレーニングするためには、週に2~3日の頻度で行うといいでしょう。

分割法といって、今日は上半身、明日は下半身というように部位を分けてトレーニングすれば、頻度をあげることができます。超回復中の筋肉は休めて、別の部位をトレーニングするということです。短時間で集中して取り組むことができるのがメリットです。

自宅で高負荷なトレーニングを行う方法

重りを使った筋トレが、ウェイトトレーニングです。道具やマシンの無い自宅では、負荷は自分の体重だけのトレーニングが中心になりますよね。ダンベルなどが無くても、高負荷をかける方法を紹介します。

スロートレーニング
スロトレと略されますが、文字通りゆっくりと、一回を6秒~10秒程度かけて行うトレーニングのことです。5秒かけて筋肉を曲げ、また5秒かけて伸ばすイメージ。10秒ってこんなに長かったっけ?と感じるくらい効きます。
10回程度で限界になるトレーニングを、休憩を30秒~1分挟んで3セット行うのがいいと言われています。関節への負担が少ないので、怪我をしにくいというメリットもあります。

腕立て伏せ(プッシュアップ)
腕立て伏せスロトレはかなり大変なので、最初は膝をつけるといいでしょう。
膝を浮かせた普通の腕立てが楽にできるようになって、より高負荷にしたい場合は、足を少し高い場所に乗せましょう。
大胸筋以外の筋肉も効果的にトレーニングするには、片手腕立て伏せもおすすめです。

超人クラスの方たちの中には、プランシェといって、自力で足を浮かせたまま腕立て伏せを行うことができる方もいます。

スクワット
スクワットノンロックといって、膝を完全に曲げきらない、完全に伸ばしきらないようにすると、筋肉に休まず負荷をかけ続けることができます。
ダンベルやバーベルの代わりに、水を入れたペットボトルなども利用できます。リュックに入れて背負ってスクワットをするといいでしょう。
ブルガリアンスクワットといって、片足を後ろに下げ、足の甲をベッドや椅子などに乗せて行うものもあります。ヒップアップに効果があるので女性にもおすすめです。
ピストルスクワットは、片足で行う自重スクワットで、かなりの負荷になります。バランスをとるのが難しいので、最初は何かにつかまって行いましょう。

ちゃんとカロリーをとりながら筋トレしよう
当たり前ですが、摂取カロリーが少ないまま筋トレをすれば、身体が大きくなるどころか余計に痩せてしまうでしょう。
食べる量を増やすのが大前提です。毎日の食事量をメモして、ちゃんと計算することをおすすめします。
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